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住宅街の鉄道騒音

都市郊外では在来線沿線に住宅街が広がっている場所が多くみられますが、このような環境では暗騒音と鉄道騒音のレベル差が非常に大きくなる事から、鉄道騒音だけに着目した場合は遮音対策に十分な注意が必要になります。   ただし在来線によっては通過する本数が少ない場合も多く、時間帯によっては1時間に数本という所も少なくありません。

 

 

画像の環境での鉄道騒音測定結果です。  黒い太線が暗騒音のレベルで、ばらつきのある点線は20本の鉄道通過騒音最大値、青い太線が鉄道通過騒音最大値20本のエネルギー平均値になります。  これを見ると暗騒音のレベルが40dB程度なのに対し鉄道騒音は87dB程度と、その差は47dBもあります。

 

 

レベル波形記録を見ると鉄道通過時のレベルの大きさが分かります。  この波形を観測したのは朝の7時30分からの10分間なのですが、この間にのぼり・下り合わせて3本の通過でした。  一般的に通勤・通学時間帯は鉄道の通過本数が多い時間帯になりますので、この沿線では比較的多い本数であると思います。

 

 

24時間のレベル変動を見ると1時~4時の間には鉄道が通過していない事が確認できますが、逆に言えば深夜1時までは日中と同程度の高いレベルが発生している事になります。

このような環境の場合は設計上の騒音基準値をどこに設定するのか、測定結果を参考にした十分な協議が必要になるかもしれません。