一般の方がご自身で騒音を評価する為の記録用紙を作成しました。
JIS Z 8731:2019(環境騒音の表示・測定方法)に準拠していますが、初めて測定する方でも簡単に記入できるように一部簡略化しています。
「取引・証明」を目的とした測定では使用できませんので注意願います。
測定方法はこちらで説明しています。
騒音の記録は 50回法で行います。
定常的な音や、常に変動する騒音の場合は、 5秒間隔で 50回の測定値を記録します。
間欠的な音や、衝撃的な音の場合は、発生ごとの騒音レベル最大値を 50個記録します。
測定値は整数で記入した方が、後の処理がしやすいのでおすすめです。
JIS Z 8731 では小数点第一位で記録する事になっているのですが、アナログ騒音計の時代は整数で処理していましたから、簡易騒音計で測定する場合は処理が簡単な整数で記録した方が分かりやすいと思います。
最大値は 50個の中から一番大きな値で、最小値は一番小さな値になります。
変動幅は最大値と最小値の差を求めます。 この差が 5dB以内であれば、50個の平均値が今回の測定結果になります。
変動幅が 5dB 以内の騒音というと、エアコン室外機騒音や給湯器の運転音などが思いつきますが、これらの音を測定中に他の音が発生すると、その音の影響でレベルが大きく変動する事があります。 そうなると目的の音を正しく評価できなくなってしまうので、なるべく目的の音以外の音をデータに入れないようにしなければなりません。
データのばらつきが大きい場合は、騒音データをグラフにする事で、ばらつきの原因を発見しやすくなります。 グラフは騒音の状態や種類を判断するのにも有効なので、少々面倒ですが作成する事をおすすめします。
それでも変動幅が 5dB を超えている場合は、90%レンジの上端値(LA.5)を求めすが、求め方は次回の記事でご説明させていただきます。